茶道との出会い
私が茶道に出会ったのは、大学生の頃のことです。母に誘われて、妹と一緒にお稽古を始めました。先生は、私が小学生の頃から親しくしていただいていた近所のおばさんです。茶道の独特な緊張感やお点前の美しさに魅了され、一服のお茶がもたらすおいしさと心の安らぎを深く実感しました。
社会人になってから結婚するまでお稽古を続けていましたが、夫の海外赴任に伴い、一時中断せざるを得ませんでした。駐在先のドイツでは、日本文化に興味を持つ友人や知人にお茶を点てる機会があり、皆とても喜んでくれました。帰国後は会社勤めを始めたため、茶道から少し離れてしまいましたが、いつか時間ができたら再開したいと思い続けていました。そして、30代半ばで会社勤めを辞め、起業した後、ようやく同じ社中で茶道を再開することができました。
習い始めてから20年以上経ち、表千家の講師資格も取得し私にとってお茶はいつしか趣味以上のものになり、心身の健康を支える柱となっていきました。
コロナと更年期
40代半ばに差し掛かり、更年期を迎えると、これまで健康だった身体に変化が現れ始めました。ちょうどその頃、コロナ禍が重なり、お茶のお稽古は自粛、さらに輸入の仕事にも影響が出てしまいました。先行きが不透明な状況の中、私は心身のバランスを崩しかけていましたが、そんな時、「ウェルビーイング」という言葉に強く惹かれるようになりました。
そしてある日、自宅で何気なく抹茶を点てている時にふと気づいたのです。抹茶には抗酸化作用があり、心を落ち着かせる効果もあること。私が長年にわたり日常的に飲んできた抹茶こそが、私の求める「ウェルビーイング」を体現するスーパーフードであるということに。
新たな挑戦
こうして、抹茶の持つ可能性をもっと多くの人に伝えたいという想いから、自社ブランドの立ち上げを決意しました。これまでの抹茶に関する知識や茶道で培った経験を活かし、心と身体を健やかに保つ商品やサービスを提供することで、多くの人々のウェルビーイングに貢献したいと考えています。
私の新たな挑戦は、抹茶を通じて人々に心の安らぎと健康を届けること。そして、この一服のお茶が、お客様の人生にとっての心の“茶柱”となることを願っています。
Bio MATCHA Japan代表 長谷川葉月